贄の儀式
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ポーーーーーーン、 ポーーーーーーン。 淵から、鼓の音が聞こえてきました。 遠い音が、近く、そして、乱拍子のように早くなると、露台に届くほどの水柱があがりました。 ああ、ついに。 恐ろしい、という気持ちと、お姿を見てみたい、という好奇心のうち、勝ったのは好奇心でした。 ミヒロが、滝壺を覗きこもうと、露台の縁へ近づこうとすると、水柱の中から、貴公子が現れました。
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