1日目

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「……っ……ぅ……っ」 「兄さん……声……殺さないで」 しどけなく開いた脚の間で、湊音の手が蠢いている。奏風は、まるで赤ん坊のように両足を大きく開いて、後ろから抱っこされていた。 「だめ、だ……っも……出る……」 「まだだよ。まだ我慢して」 唇を噛み締め、いやいやをする奏風の耳が真っ赤になっていた。足でシーツを蹴り上げて、震えながら身を捩る。 「そろそろ、無理?我慢、出来ない?」 口を引き結んだまま、必死に頷く奏風に、湊音はふふっと笑って 「可愛い……兄さん。ふぅふぅ言ってる」 「やっ。みっなと……っ」 揶揄われても反論出来ずに、切羽詰まった声をあげる奏風の耳を、湊音は楽しげに唇ではみはみしてから 「わかった。じゃ、兄さん、腰をあげて?俺のもの、入れてあげる」 さっき、四つん這いで恥じらう奏風の後ろを、時間をかけてとろとろに解した。そのまま挿れて欲しがっている奏風を、焦らすように抱きかかえて、今度はたっぷりと前を可愛がった。もう奏風のそこは、楔を欲して堪らなくなっているはずだ。 促すように腰を掴んで持ち上げると、奏風は微かに喘ぎながら、両足を踏ん張って自分で腰を浮かせた。 一緒に暮らしていた頃は、毎晩のようにこの愛しい兄を抱いていた。 「俺の方が兄なのに」そう言って無駄な抵抗をしたがる奏風に「双子なんだから歳は一緒じゃん」と湊音は笑って許さず、熟れた果実のような甘い芳香を纏うこの身体を、どろどろになるまで愛していたのだ。 湊音は、転がっていたローションのボトルを掴んで、己の屹立にたっぷりと垂らすと 「いいよ。腰、おろして、兄さん」 奏風は小刻みに震えながら、頷いてゆっくりと腰を落とした。 くちゅ……っといやらしい水音がして、奏風の濡れた窄まりが、湊音のものの先に口づけた。その先の感触を期待して、下腹の熱が一気にあがる。 「……っ。みな、と。そんな、大きくしないで」 「ごめん……っでも、無理。デカく、なっちゃう」 痛いくらい張り詰めたそこが、甘い蜜をもっと寄こせと猛り立つ。湊音は熱い息を吐き出すと、もどかし気に腰を小さく揺らした。
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