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「もっと、来てよ。俺の、しっかり咥えて?」
奏風は震えながら振り返り、湊音の顔を恨めしそうに睨むと
「腰……支えてて……」
湊音は頷いて、細い腰を両手で掴んだ。奏風はふぅぅ……っと息を吐き出しながら、じわじわと腰を沈めていく。
狭いが柔らかく解れたそこが、ぐちゅり……と割り開かれて、先っぽを飲み込んでいった。
「にいさん……辛い……?」
ん……ん……と、少し苦しげに呻きながら、奏風は小さな尻を回すようにして、少しずつ腰を落としていく。みっちりとした狭い肉に包み込まれ、押し潰されそうな熱い感触に、湊音は呻き声をあげそうになる口を、ぎゅっと引き結んだ。
( ……ああ……奏風の、中だ。熱くて、狭くて……気持ちいい…… )
「……っ……ぅ……んぁ……っ」
頑固に声を出そうとしない奏風の腰を掴んで、下からゆっくりと突き上げる。
静かな室内に満ちていくのは、食いしばった奏風の口から漏れる、甘苦しい喘ぎ声と、窓辺に吊るした風鈴が風を感じて鳴らす、チリン……チリン……という音だけだ。
「どう?兄さん……あたる?」
「ん……っぅ……ぁ…ぁ…ぁ…」
足を踏ん張っている奏風の内ももが、小刻みに痙攣している。突き上げる度に、ふるふると頼りなげに揺れる奏風の昂りは、堪えきれない蜜をとろとろと零して、シーツにいくつも染みを作っていた。
湊音は手を伸ばして、そっと奏風の屹立を握った。
「……っぁ、だめだ、それっ」
切羽詰まった泣きそうな声。湊音は根本を強く握って
「我慢してね、兄さん。中だけで……もっと俺を感じて?」
既に限界に近いのだろう。
奏風は一瞬、救いを求めるような切なげな眼差しで、こちらを見た。
「動いて。兄さんの好きなように」
奏風は何か言いかけて、諦めたように口を閉じると、掴み締めた湊音の肩に、ぎゅっと爪をたてた。
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