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女子高生はにこりとして、その場を離れた。
椅子に立ち上がっていたミヤちゃんは、静かに座るとドアから出て行く女子高生の背に呟いた。
「・・イスの神様や・・・」
*
僕が創った地球の上で、僕が伝えたルールを勝手に解釈して、僕が創った命を無駄に殺していく。
僕が創った地球と、その上の多くの命を守り続けるために、この種を滅ぼさなあかんという結論はほぼ出ていた。
でももうちょっと、見とこうかと思う。
僕が手を出すまでもなく、多分、滅びる最初の種は人間やろ。
あらゆるものに神様が宿る。
そんな考え方がどっかで主流になって、あらゆる命を大切に考える種だけが残り、自分たちがただの地球の一員であったことを思い出すかもしれん。
自分が創った人間を、今回消せへんかったんは、別に怖気付いたわけやない。
もうちょっと、見とこうと思っただけ。
椅子の神様の増殖、優しさの増殖を。
〈 fin 〉
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