第一章

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「…ふぅ。」 これでひと段落。 デスクの上にある、たった今書き上げた資料を、ひとまず閉じる。 キャスター付きの椅子から腰を上げ、コーヒーを淹れるためにお湯を沸かしている間、コナの豆を棚から取り出す。 …うん。いい香り。 ハワイの友人が送ってくれた大好きな豆の香りを堪能する。 「失礼します!!」 ガラッ。 元気な声と共に扉の音が来客を告げる。 …あらあら、随分保健室に似合わなそうな子が来ちゃったわね。
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