第一章

3/7
前へ
/26ページ
次へ
せっかくの憩いの時を邪魔され、些か不満だがしょうがない。 「こんにちわ。どうしたの?」 スポーツバッグを肩にかけていて、全体的にボーイッシュで小柄な感じ。黒髪は肩にかからない程度で化粧っ気もほとんどなく、やけた肌は見るからに活発そうな少女だ。 二重のくりくりした目がどことなく小動物を連想させる。 「あっ、はい。その、小町先生に折り入って相談があって…」 入ってきた勢いとは打って変わってモジモジと話し出す。 …またか。 そのお決まりの様子に内心ため息をつく。 「…何?」 「…その、実は好きな人が居まして。」
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加