第一章

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私、小野寺町子(おのでらまちこ)は1部の生徒達に小町先生と呼ばれ、度々恋愛相談を持ちかけられている。 …その理由は、 「悪いけど、ここは体調が悪い子やそれに類する子の場所なの。恋愛の相談は受け付けてないわ。」 「そんなー!先生しか無理なんです!!小町先生みたいな恋愛のプロじゃないと。」 …これである。 以前、正に病名は恋煩いと言ってもいい子が居た。 それくらい自分の過度な気持ちに翻弄され、それが原因で体調を崩し、この保健室にほぼ毎日通っていた。 学業も疎かになりがちであったし、下手をすると学校を辞めるだの言っていて、とてもじゃないけど、何とかしないといけない状態だった。 そこで一つ、心理カウンセラーとしての知識や自分の経験談などを踏まえて相談に乗り、気持ちを整理させた。すると、それが幸をそうしたのか、何と無事に恋が実ったという。 …結果上手く行ったのは良かったし、その子も途端に安定していったから、嬉しくはあったんだけども… それからというものの噂になってしまい、こういった相談が後を絶たない。
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