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沢山の時間を費やしてしまった
しかし私は、過去に向かう術を手に入れた
慎重に
今の私が存在するきっかけとなった分岐点を探した
膨大な分岐点
見つけたのは、小学四年生の夏の夕暮れ
その私を消せば、私は存在しなくなる
私の求めた
この世界からの解放
私の胸は、望みの叶う期待、興奮、そんなものが入り交じり早鐘を打ち、頬は紅潮し、心無しか息も荒くなっていた
これでは周りから見たら、ただの変質者かもしれない
いや、変質者にしか見えない
私は過去の私に向かって走り出す
手にには夕日を浴びて煌めく鋭利な凶器
私は躊躇うことなく
目的を達成した
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