夕陽の色

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夕陽の色

夕日が差し込む教室で、抱きしめあった二人の影が重なった。 まるで映画のワンシーンのような光景が目の前に広がっていて、一歩たりとも動けない。 学校でも美少女として有名な小林さんと、イケメンの永田。 正にお似合いではないか。 握りしめすぎて、真っ白になってしまった拳にさらに力を入れる。 何かの間違いだと思いたかった。 でも、良く考えれば俺と永田の関係の方が『間違い』だったという結論に至る。 今にして思えば、何の気まぐれだったのか学校一のモテ男が俺に告白してきたのが半年前、あまりの驚きに何故か首を縦に振ってしまいお付き合いをその日に始めた。 男同士だという事を忘れてしまうくらい永田は俺に尽くしてくれて、彼に対して俺が恋愛感情を抱いてしまうのにさして時間はかからなかった。 俺からも好きって伝えて、順調にお付き合いが出来ていたのは付き合い始めて3カ月目位までだったと思う。 表面上はいまだ、彼は優しいし、お付き合いは続いている。だが、彼が浮気を始めたのは恐らく3カ月ほど前だ。     
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