蒼穹にもとどく

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でも、指がまるで俺の頭を撫でるように触れていて、ああ、まずいと思った。 河澄が口を離すと唇が涎で濡れていて、自分からしたんじゃないのに恥ずかしくてたまらなくなる。 「好きだ。」 まるでそれがあたり前のことみたいに言われて、思わず嬉しいなんて思ってしまった。 肩口で滲んてしまった涙をぬぐう。 「俺、男だけどいいのか?」 「お前じゃなければ意味が無いから。」 迷いなく真っ直ぐ言われて、大声を出して泣いてしまいたい気持ちになった。 さすがにそれはできないから、そっと手を差し出すと河澄は笑顔を浮かべて手を握ってくれた。 了 お題:続編、主人公の幸せな姿
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