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馬鹿みたいだけど、やっぱり女の方がいいって言われるのが怖くて怖くてたまらなかった。
「ん?ああ。」
河澄は反対の手で俺の手を引きはがすと、自分の股間に押し付けた。
既に反応して堅く勃ち上がったそれに触れて、思わず息を飲む。
「自分でも引く位興奮してるだろ。」
河澄は言った。
それでやっと安心して河澄に体を預けることができた。
全身くまなく撫でられる。
自分が今までどれだけ河澄との行為を待ち望んでいて、今も期待しているのか分かってしまうみたいに体が反応する。
腰骨を撫でられて、ビクリと震える。
そんなところまで快感を拾う様になっているなんてと恥ずかしさがつのる。
「もういいか?」
確認するようでいて、それは俺に選ばせるための言葉じゃなくて、最後通告みたいなものだって分かっている。
うつ伏せになっているから見えないけれど、切っ先があてがわれたのは分かった。
ゆっくりと自分の中に河澄が入ってくるのが分かった。
シーツを握り締める。
一番奥まで入り切ったところで河澄が覆いかぶさってきた。
首筋に顔を埋めて耳元で囁くみたいに話す。
「すっげえお前の中きもちいいよ。」
それだけで、震える位の多幸感が体の中を駆け巡った。
「いっぱい、動いて。」
舌打ちをしてから河澄は耳の下あたりに噛みついた。
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