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それから、バツンバツンと音が聞こえる位中をかき混ぜられて、痛みと違和感とそれを凌駕する快感にただただ喘ぎ続けた。
* * *
曙色ににじむ朝焼けを見て涙がこぼれる。
今隣で眠っているのが河澄で良かった。
先程まで触れていた手のやさしさを思い出す。河澄はまだ寝ている。
あの時の夕焼けと似た色がしている筈の朝焼けは、それよりずっとずっと幸せに満ちた色をしていた。
俺はもう一度布団に潜り込むと、河澄の胸元に顔を埋めた。
まだ、寝ている筈の河澄は無意識なのだろうか、俺の体に腕を回して抱きしめた。
「河澄、ありがとう。」
それだけで、大泣きしてしまいそうな位幸せだった。
了
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