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「…僕の様な人ならざるモノの僕が、人間だったリンを、どれぐらい幸せに出来るか、今はまだ分からない。
…でも、誓うよ。
君に。
僕が愛した人が愛した、勇敢な魂を持つ、姉思いの君に。
…僕は、全力でリンを幸せにして見せる。
僕の存在、その全てを懸けて」
…そう、言って下さったんだ。
…こうして、人と人ならざるモノが交わった夜が、更けていく。
厳かに。
賑やかしく。
…そうして、この日を境に、村に新しい伝承が語り継がれる事になる。
曰く、『お狐様に嫁入りした嫁は、幸せになれる』、という、伝承が。
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