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父は交通事故で亡くなりました。しかし、悪魔はあれは事故ではなく、殺人だと言うのです。そして犯人は、私達家族が毎週末通っていた、教会の神父だと言うのです。
耳を疑いました。何故神父様が父を殺さなければならないのか、理由が全く分かりませんでした。
悪魔は言いました。神父様は、孤児院を作ると言って信者から集めたお金を、私利私欲で使っていたとの事です。父はその事に気付き、神父様と口論になり、正教会に報告をすると言ったそうです。これが父を殺した理由だと言いました。所謂口止めです。
「悪魔の囁きに惑わされてはいけない。」父の口癖を思い出しました。しかし母は、父の本当の死因を知り、信仰心を失ったのです。その時は、私は信じませんでしたが。
所で、何故私が悪魔の結婚相手に選ばれたかと言うと、家に飾ってあった家族写真に写る私を見て、悪魔が一目惚れをしたからだそうです。
すっかり悪魔側へと移行してしまった母は、嬉しそうに私の話をしました。私がまだバージンだと言う事や、信仰心が強く、とても純粋だと言っていたそうです。
母の話を聞き、悪魔はますます、私の事を気に入ったようでした。
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