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「しっかし、最近忙しくなったよなー」
突然の暴風、そして雷鳴が起こる昨今の世。その雲の上では風神と雷神が忙しく働いていた。
彼らの役目は踊り狂い、太鼓を打ち鳴らすこと。そしてトドメの一撃とばかりに激しい稲光と電撃を地上に落とすのだ。
「急な仕事が多いよな。今日なんて弁天さんとランチの予定だったのによ」
「何?お前、七福神と知り合いなの?!」
「あれ?知らんかったっけ? かなり前に連絡先だけ交換してから随分経っててようやく予定が合ったんだぜ。ホント最悪」
「なかなかブラックな職場だよな。暗雲なだけに」
「もうちょっとゆるい時もあったような気がするんだけどな」
と、いう会話をしている中、地上の一部ではゲリラ豪雨が発生していた。
そのほんの数分後。
「休憩入るぞー」
「おう」
「まったく……天の神様(しゃちょう)は何をお考えなのかねえ?」
「いや、オモイカネのジジイから聞いた話だけど社長もかなりヤバいらしいぞ。地上の影響がモロにキているらしくて」
「あー人間の? カンベンしてほしいよなー……。俺としてはもうちょっと爽やか系の仕事がしたいんだけど」
それを聞いた雷神はブフォッと飲んでいた栄養ドリンクを噴いた。
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