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貴方にお手紙を差し上げるのは初めてですね。ついこの間、それも、病院の一室でお話しただけの貴方にこのようなものを送るのは失礼かと思ったのですが、どうしてもお伝えしたいことがあるので、お送りします。きっと貴方はあの病院で知り合った一少女の戯言だとお笑いになるでしょう。でも、どうか分かってくださいね。私にとってこれは、誰かに言わなくては、とても収まりのつかない心のことなのです。
貴方には病院で、私が或る学校に通う学生であることをお話ししていたと思います。そして、私が好きでたまらないお友達がいることも。重ねて申し上げますが、彼女へ恋しているわけではありません。世間の皆様はどなたも口を開けば恋だの愛だの……馬鹿らしいと思います。汚らわしいと、思います。私はただ一途に彼女を信じているのです。
彼女は私の神様です。
嗚呼、お笑いになりましたね。分かっております。こんなこと言って、笑われることが嫌で、貴方にだけ勇気を出して告白しているのですから。だから、もう少しだけ我慢なさってください
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