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「――何のつもり?わざわざ私の後を追い掛けてきて、そんなに死にたかったのかしら?」
曹操達を追って馬を走らせていた二人は、街を出てからしばらくして広い平地でその姿を捉える事が出来た。
「…煩い、馬鹿女。大和様の話しを聞け」
「分かったわ、死にたいようね!」
曹操は眉間に皺を寄せて己の得物を手に取る。
「って、待て待て孟徳!…話ぐらい聞いてやっても良いだろ?わざわざ俺達の後を追い掛けてきて来たんだ、何か事情でもあんだろ」
「そうでちゅ…そうですよ、曹操ちゃま。お話しぐらい聞いてあげましょ」
夏侯惇と女の子は追い掛けて来た大和達を視界に捉えながら、魏延に斬りかかろうとする曹操を引き留めた。
「す、すみません。…魏延、喧嘩腰は駄目だよ!」
すんなりと馬から降りた魏延に続き、大和は慎重に馬から降りるとすぐさま謝る。
「ふん、それじゃ…詫びを入れれば、話しを聞くぐらいはしてあげるわ」
「…誰がするか、馬鹿女。貴女が大和様に詫びを入れるべき」
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