0人が本棚に入れています
本棚に追加
「にしても高い買い物ばっかで大丈夫なんすか? この前も確か鞄に十なん万使ったんですよね。まるでホストに貢ぐ感じで心配なんすけど……」
呆れ半分、不安半分といった感じで気にかけてくれるバイト仲間に僕は笑ってみせる。
「心配してくれてありがとう。でもホストとか他人のために買ってるわけじゃなくて、ちゃんと自分のためだけに買ってるし大丈夫だよ」
僕達はお互い着替え終わると最寄りの駅に向かって歩き出していた。
「それにさ、値段が高いぶんモノって確かじゃん。品質やら機能性やら……保証って言うの? 信用度が高くて安心出来るじゃん」
「まぁ……確かに、そうっすけど……」
少し何か思うところがあるようでバイト仲間の返事は歯切れが悪かった。
「ところで次は何を買うか決めてるんすか?」
「次は……マフラーを買いたいと思ってる。最近寒さがツラくてさ」
バイトの休憩中にスマホで次の目標を調べていた。
最初のコメントを投稿しよう!