私が独りでいる理由

母と彼女は、近所もうらやむほどの、仲良し。
いつも、一緒。
唯一の二人の楽しみは、買い物。
だから、借金が多い。

父は12年前に癌で他界した。
父が生きてた頃は、まだまだ、生活にもゆとりがあった。

現に、私も、当時は、バリバリ働いていた。

高校を卒業後、すぐに、不倫に溺れた。

不倫に疲れて、独身の人と付き合った。そこで、結婚話もあったけど、私が浮気して破談になった。

同棲もした。

また、懲りもせず不倫もした。

結婚話も何度かあった。

だけど、私には、男を見る目がなかった。

同棲していた彼氏は、全く、経済観念がなく、借金だらけで、私自身も、もう、どうしようもなかった。ノイローゼになって、その彼氏から逃げ出した。はじめは、独り暮らしをした。
しばらくは、水商売をしながら、借金を返していたけれども、まだ、悪い男に引っ掛かり、ついでに、体をこわして、入院。借金払いも、滞った。
自己破産をすすめられたが、しなかった。

なぜなら、どうしても、全額払ってやるという強い意志があったからだ。
そうすることで、あの彼氏を忘れよう。逃げたしてきた罰を受けている気分になってたからだ。

退院してから、債務調停をした。
そして、実家に帰った。

実家に帰って思った。
｢私には、独りで暮らす度量がない｣