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「ようこそ、志陽高校チア部へ!」
目の前で一列に並んで合唱した先輩達にあたしと真紀は歓声と共に拍手した。
「すごーい!あたしやっぱりチア部に入る。真紀もだよね!」
「もちろん!」
ハイタッチしていると先輩が一人近付いて来た。
「副部長の辻です。見学初日から入部を申し出てくれるなんて嬉しい。早速自己紹介してくれる?」
「はい!」
先輩達の前に立つ。
「長谷部綾です。小学校からずっと陸上部でした。よろしくお願いします!」
「沢村真紀です。よろしくお願いします」
真紀が続く。小学一年生の時からの友達で、中学でもずっと一緒の親友だ。高校も同じがいいねと一緒に回ったオープンキャンパスでここ、志陽高校チア部の発表を見たのだ。
赤を基調とした衣装とポンポン、組体操とダンスが合わさったような動き━━爽やかでかっこ良くて、一瞬で魅了されたのだ。さっきも見せてもらって再度確信した。やっぱりここに入りたい。
ポニーテールに踊り終わった晴れやかな表情の先輩達が「よろしくね」と声をかけてくれた。
よし、がんばろう…
「本当に入る気?」
鋭い声がした。
列の中央でずっと腕組みをしていた小柄な人だった。
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