Geranium Yello―予期せぬ出会い

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一体、何者なのよ!? ガタガタと震える私の前に、 どう見てもお高くて、 私じゃ絶っ対に乗れないような長めの外車が 当たり前の如く鎮座した。 「ゆ…誘拐何てしても私、お金ないですよ!?」 どう見たって私より、 お金持っているはず…何だけど。 誘拐くらいしか思いつかない。 「そんな物騒な。 俺がそんな事する様に見える?」 見えます。 人攫いに見えます……。 「出来れば、早めに乗ってくれると助かるね。」 「…?」 その意図を一生懸命に探ってみても、 馬鹿な私には何1つ理解できない。 「…周り見てごらん。」 その言葉に周囲を見て唖然とする。 行き交う殆どの人が何故かこっちを見ていて、 あっちこっちでヒソヒソ話までされてる始末である。
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