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一頻り泣いて、
ウエディングドレスにお別れを告げる。
これは、慶太との夢だったから。
私は、この先誰かと恋に落ちても。
もうこのドレスは選ばない。
……慶太じゃなきゃ、意味なんてない。
「ねぇねぇ!
オネーサン、何で泣いてんのー?」
大学生風の男の子に
腕を掴まれてバランスを崩しそうになる。
「俺等で良かったら聞いてあげるよー?」
「けっ…結構です!」
見た目からしても
喋り方からしてもチャラい2人組は、
容赦なく私の腕を引っ張り続ける。
「いーじゃん。
お酒でも飲みながら俺等と愚痴ろーよ!」
痛いし、怖い…!
どうしよう………。
一か八か蹴り上げる?
…いや、このヒールで2人蹴るの絶対無理だ。
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