宮殿

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ここは、宮殿である。かつて私も王妃として君臨したことがある。今は、女王が執務している。ひ孫を持ち、お年を召しているがまだまだ現役で頑張っている。 バックを持ち、それで部下に指示を出す国家元首としてその名を世界に轟かせている彼女と違って、私は王妃と言っても大した権限を与えられていなかった。 元々女官だったが、国王の寵愛を受けて前の王妃を離婚に追いやり、自分が王妃の座を射止めた。しかし、三年後に姦通罪の汚名を着せられて斬首された。 その後も王妃が次々と代わり、国王の死で子供たちが次々と王位に就いた。その中で、私の産んだ娘が我が国を一等国として昇格させた。しかし、娘は孫を産まなかったので夫や私の血筋はそこで途絶えた。 血筋の途絶えた王室へ夫の妹の子孫が招かれて国王として即位する。しかし、議会とソリが合わず後々革命をもたらす原因を作る。そして、その国王の後を継いだ息子が私と同じように斬首された。     
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