初恋

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改めて付き合い始めると、今井はまったく別の表情を見せた。 学校ではあまり出さないけど感情表現が豊かで、二人きりになると必ず手をつなぎたがった。 日々は充実していて、あっという間に町は白く染まってクリスマスモード一色だ。 「クリスマスプレゼント、何が欲しいか決まった?」 「やっぱり本がいいな。一緒に選びたい」 マフラーに口元まで埋めた今井が嬉しそうに笑った。 「武村じゃないか?」 途中寄ったコンビニの店先で、今井を待つ俺の目の前に小松崎が立っていた。 噂の婚約者だろうか、綺麗な長髪が印象的な女と一緒だ。 「一也君、お待た、せ...」 戻ってきた今井は二人を見て固まった。 そんな今井を見て、長髪の女がキツそうな笑顔で微笑んだ。 「今井さん、久しぶりね。また昌浩が色々と迷惑かけてるのかしら?彼ね、時々寝言であなたの名前を呼んでいるから心配してたの。でも彼氏がいるなら安心したわ。今度は大切にしてもらって」 瞬時に今井の顔から血の気が引いて、その場から走り出した。
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