輝きもいつかは

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輝きもいつかは

梅雨が来ると告げられたその日は、まるで真夏のような暑さだった。  朝こそ曇っていたものの、九時過ぎにはもう太陽が照っていて、羽織ってきた上着をわきに抱えるはめになった。  思えば、今日はついていないことだらけだった。  目覚ましの電池が切れていたり、買ったと思っていたインスタントコーヒーの替えがなかったり、炭酸水を出しっぱなしにしていたことに気が付いたり、足をぶつけたり。  幸いだったのは、ここ数年は目覚まし無しでも起きなくてはいけない時間には目が覚めるようになっていたということだけど、逆に休日は午後までまったく目を覚ますことがなくなってしまったという不幸がある。  ここ最近は、不幸なことばかりだ。  だけど、一番の不幸と言えば、それらをまあ人生こんなものかと達観したふりをして大人になった気でいる自分の存在だろうと思う。  そして、今現在。工事をやっているらしく、バスがなかなか前に進まないというこの状況もまた不幸。     
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