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――しばらく熱中してると、母が部屋に入ってきた。
「保育園に行く時間よ。用意して」
「今日は休む」
「何バカな事を言ってるの! ゲームがしたいだけでしょ!?」
カチッ。ゲーム機のスイッチをオフにされる。
「あ”ー!」
「さっさと、ご飯を食べなさい」
「……ネグレクト」
「なんですって!? もう一度言ってみなさい!」
「……キチガイ」
「そういう言葉ばっかり覚えて! もう知らないわよ!」
「ほんとの事じゃん」
それから1日もブロック崩しを続けて、気が付いたら朝だった。
居間に行くと両親が口論をしていた。
「アナタがあんな物を買ってくるから、二谷はおかしくなったのよ!?」
「お前の教育がなってないだけだ!」
「こうなったら“先生”にお願いするわ!」
「先生ってただの霊媒師じゃないか! またあんな霊感商法に騙されに行くのか!?」
「もう! 煩いなー!」
「二谷……いつから聞いてたの?」
「どうでもいい。腹が減った」
「二谷、よく聞いてくれ。建谷と一緒に柔道クラブに行かないか? そしたら、好きなだけゲームをしていいから」
「ほんとに!? 行く行く!」
「アナタ!」
「良いじゃないか、ゲーム以外に熱中出来るものがあるのは」
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