第1章(狂った連中)

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 その日の夜、田辺と田辺の母親が自宅に来た。玄関で叱責をする。 「龍熊さん! どういう教育をしてるんですか!? 永久歯が5本もダメになったのよ? 治療費と慰謝料を貰いますからね」 「すみません、すみません」  両親は平謝りをしている。 「ちょっと待った~!」俺も玄関に行く。 「あなたが龍熊二谷ね? うちの洋介に謝りなさい!」 「二谷、謝りなさい」 「お前らが謝るなら、許すかどうか検討してやる」 「はぁ!? 何言ってるの! ふざけるな!」 「……バタフライナイフ」 「おっ、お母はん、はえろう」田辺は前歯がないのか上手く発音出来ない。 「おい、田辺のババア。俺はバタフライナイフで刺されそうになったの、これは正当防衛だよ。訴訟を起こしてもいいよ。目撃者が居るから勝てないと思うけど、アハハ」  田辺と母親は帰って行った。  すると、父が「バカ野郎! 何の為に柔道に通わせてやってると思ってるんだ!?」 「“通わせてやってる”? 誰が行きたいなんていったよ?」 「二谷が行きたいって言い出したのよ?」  身近に汚い大人が居るとストレスでしかない。 「やっぱり先生にお願いするのが良いわ。二谷に憑いてる悪霊を取り除いてもらうの」 「バカな事を言うな! 当分ゲームは禁止だからな!」  コイツ(親)は選択を誤った。
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