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その日の夜、田辺と田辺の母親が自宅に来た。玄関で叱責をする。
「龍熊さん! どういう教育をしてるんですか!? 永久歯が5本もダメになったのよ? 治療費と慰謝料を貰いますからね」
「すみません、すみません」
両親は平謝りをしている。
「ちょっと待った~!」俺も玄関に行く。
「あなたが龍熊二谷ね? うちの洋介に謝りなさい!」
「二谷、謝りなさい」
「お前らが謝るなら、許すかどうか検討してやる」
「はぁ!? 何言ってるの! ふざけるな!」
「……バタフライナイフ」
「おっ、お母はん、はえろう」田辺は前歯がないのか上手く発音出来ない。
「おい、田辺のババア。俺はバタフライナイフで刺されそうになったの、これは正当防衛だよ。訴訟を起こしてもいいよ。目撃者が居るから勝てないと思うけど、アハハ」
田辺と母親は帰って行った。
すると、父が「バカ野郎! 何の為に柔道に通わせてやってると思ってるんだ!?」
「“通わせてやってる”? 誰が行きたいなんていったよ?」
「二谷が行きたいって言い出したのよ?」
身近に汚い大人が居るとストレスでしかない。
「やっぱり先生にお願いするのが良いわ。二谷に憑いてる悪霊を取り除いてもらうの」
「バカな事を言うな! 当分ゲームは禁止だからな!」
コイツ(親)は選択を誤った。
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