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「あら、そうだったの。雷、あたしたちはアンタの味方よ!」
「嘉月、この人は?」
「あぁ、ごめんなさいね。私は、中井弥生よ。弥生ちゃんって呼んでね!嘉月とは中学からの仲だから…もう20年にもなるわ。私はこの事務所の事務員&看板娘なの!」
「まぁ、こいつとはただの腐れ縁だ。雷、あと気をつけろよ。こいつはこう見えても男だからな!俗に言うオカマだからな!」
「かーつーきー!!!!わざわざ言わなくてもいいじゃないの!」
「別にいいだろ!ほんとのことなんだから!」
「ほんとのことだから嫌なのよ!」
クス
「フフ、2人とも面白い。」
「何よ、笑うといい顔するじゃないの。」
「それより、雷のことどうすんだよ?」
「ここで雇ってあげたら?行く宛てがないなら仕方ないでしょ?それでこの事務所の奥の部屋を雷に使わせてあげればいいじゃない!」
「そんな簡単に言うなよ。」
「雷のこと見捨てる訳?ここまで連れてきたくせに!」
「はぁ…雷、お前はどうする?ここで暮らすか、警察に行くか。」
「ここで暮らしたい。」
「じゃあ決まりな!そのかわり、きっちり働いてもらうからな。」
「うん。」
こうして、俺はひょんなことから雷を雇うことになった。
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