0人が本棚に入れています
本棚に追加
私が初めてそれを体験したのは、もう数百年前。
私は村長の娘だった。
私の父は、極悪非道を絵に描いたような人だった。
村人から搾取を重ね、罪なき人に罪をなすりつけた。
だから、父に怨みを持った村人が私の家に来るのも時間の問題だった。
そしてある日、それは起きたのだ。
ドンドン!
ドンドンドン!!
丑の刻、午前2時ぐらいだったろうか。
私は眠い目をこすりながら、扉に近づいた。
次の瞬間!
「居るんだろう!出てこい。×××!貴様の行いの数々、耳にしたぞ!」
私はとっさに両手で耳を覆ってしゃがみこんだ。
ただ、怖かった。
父がどこかに連れていかれそうで。
最初のコメントを投稿しよう!