そうぼう

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学校祭一日目は、初雪が美山高校のグラウンドを白く埋め尽くしたこともあり、大盛り上がりで始まった。 クラス対抗歌合戦の予選を勝ち抜いた私は、意気揚々とクラスの女装喫茶へと凱旋し、皆から拍手喝采を受けた。 それから私は那奈と学校祭を回って、他のクラスの人たちとも仲良くなって騒いで満喫。 どうして私が自由に動き回れているのかというと、女装喫茶では私の出番や役割がないのだ。 女装は男子が担当しているし、喫茶の方は2Cの女子たちが担当している。 私はすることがなかった。ので、那奈が声を掛けてくれたので一緒に居た。 騒いでいる間だけ、私は嫌なことを忘れられた。 学校祭二日目は、亜由美ちゃんと香本さんと回った。 ついでに玉彦と豹馬くんと須藤くんもいた。 これもまぁ、それなりには楽しかった。 女装した三人を連れ歩いて、笑いしか起こらなかったから。 そしてこの日の夜、私たちは再び当主の間へと招集されていた。
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