シーン:アイザス進軍

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 三日後、(しび)れを切らしたアイザス軍が攻勢に出た。  リーム率いる飛兵一個中隊は、無謀な突撃はせず、低空飛行で陸軍に歩調を合わせている。 ラサ:砲撃・射撃・魔技、撃ち方始めッ!  戦車・射兵・魔兵による砲撃・射撃・魔技戦が始まる。  砦という狭路(きょうろ)、崖の上には射兵一個大隊と魔兵五個中隊を布陣。  渋滞の縦隊となったアイザス陸軍は格好の的。 ショパール:緑竜飛兵団、出撃~♪ 一個大隊はアタシと共にリーム姫の部隊を強襲・捕縛、三個大隊は陸軍の援護! 飛兵団:サー・イエッサー!  帝国空軍が出撃、陸軍は砦で守りつつ、砲撃を()い潜ってきた部隊には、ラサを先頭に各個撃破。 ショパール:リーム姫捕縛したよ~♪  インカムからの無線通信。 ラサ:了解した、降伏勧告を出せ!  一時間ほどの交戦で、アイザス王国軍は投降した。  砦の司令室にショパールと捕らえられたリームが姿を現す。 ショパール:任務完了~♪  敬礼をしてからラサに駆け寄るショパール。 ラサ:任務達成、ご苦労。ショパール将軍。  頭を撫でてやると、嬉しそうに微笑むのが可愛い。 ラサ:久しぶりだな、リーム姫。人質としてアイザス王国への降伏勧告。そして、ベルグ帝都に到着次第、後宮に入って貰う事になる。  キッと口を真一文字に結んだまま、我を睨みつけるリーム。  その視線には、王族特有の眼力がある。
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