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前触れもなく肌を晒されて斗羽は真っ赤になると慌てて裾を奪い返す。
「ちょっ…長谷川さん何するんですか!?」
「ヤりすぎて寝てねぇのかと思って…」
長谷川はそう言うとぶすっとした表情で目を逸らした。
「ちが…ちがいますよ、何言ってるんですか」
違う。
ヤりすぎて寝てないんじゃなくてしてなくて眠れないのだから。
どっちにしろ自分は相当好き者な体質になっているといえる。
そんな事長谷川にも、当の本人たちにも決して言えないのだけれど…
このままあと三日、耐えられるだろうか。
溜め息を吐いていると、突然腕を引かれて日用品コーナーの奥の通路へ連れていかれた。
逃げ場を塞ぐように角に追い詰められると、長谷川はじっと斗羽を見据えてきた。
いつもは爽やかな笑顔の長谷川だが、真顔になると持ち前の男らしさと色気が滲んでドキッとしてしまう。
「お前…最近縛られてねぇの?」
声を潜めた長谷川の低い吐息が耳にあたる。
「は!?長谷川さん何言ってるんですか」
まずい。
耳、弱いのに。
もて余した欲望はそんな些細な事でも性的に捉えてしまい、斗羽の身体を擽ってくる。
「縄の痕がない。吸われた痕はあったけど」
「す…吸われた…って、こんなところで話す事じゃないですよ」
「あ。縛られてなくて欲求不満で眠れないのか?」
「だから何でそうなるんですか!!」
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