嘘つきなマゾヒスト

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「今からお前の本音を引摺りだしてやる」 矢田はそう言うと、両手にラテックスを嵌めた。 パチン、というゴムの弾ける音に身体がビクリと跳ねる。 「………な、に…何…」 戸惑う斗羽の目の前に矢田は自分の右手を突きだしてきた。 ぴっちりとグローブを嵌めた手首の部分を左手で指さすと静かに宣告される。 「フィストファックだ。お前の中にここまで入れる」 フィスト…ファック━━━ 黒目がちな瞳が大きく見開かれ、みるみるうちに顔色が青褪めていく。 フィストファックとはつまり、後孔に手を入れる行為の事だ。 そういうプレイがあるとは知っていたが、斗羽は未だ経験した事はなかった。 ただでさえ逞しい二人の怒張を受け止めるだけでも精一杯なのに、手首まで入れるなんて絶対に無理だ。 そんな事をされたら、もう自分の肉体が通常の形を保っていられなくなるかもしれない。 いや、きっと確実に変わってしまうだろう。 酷く裂けてしまい激痛にみまわれるんじゃないか、あるいは弛みきったまま使いものにならなくなってしまうんじゃないか。 そんな考えが頭に浮かんでは消えていく。 斗羽の不安をよそに、矢田は表情一つ変えず斗羽の内腿を押し開いてきた。 想像を絶する経験を前に、斗羽の身体がガクガクと震え始める。 「ど、どうして…矢田さ…っ…」 「どうして?そんなの俺が聞きてぇよ。お前はこうしないと本音が言えねぇんだろ?ほら、奥まで洗ってやるから足開いてろよ」 冷たく言い放たれ絶望する斗羽の後孔にラテックスを嵌めた矢田の指先が割り入ってくる。 「い…ぁっ…いやだっ…っくぅ」
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