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「お前は雨が嫌いだな?」
「は?」
僕はやっぱり、今起きていることが理解出来なかった
「お前、さっき憂鬱だって言った!なんで憂鬱を雨のせいにする?晴れの日はお前は憂鬱にならないのか?おかしいだろう!」
(子供なんだよな…。それにしては随分と大人びた口調だな)
僕は首を傾げた
「俺は、雨嫌い人間撲滅活動をしているんだ!お前みたいな人間は消してやる!」
男の子が叫ぶと、僕の口の中に沢山の水が流れ込んできた
「ゲホッ…なんだ、これ」
「ただのシャボン玉とでも思ったか?それは全て俺の水で出来ている。今は少し濃度を上げたんだ。これから少しずつ上げていく」
(ヤバい、これはマジでヤバい。たかだか雨は憂鬱だと言っただけで、僕は消されてしまうのか)
苦しさにもがきながら、天を仰いだ
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