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(モモソも、争いを好まないのならば、こちらの要求を呑むはずだ)
ニニギはそう考えた。
今や高天原の勢力が、滅亡寸前の古の神を遙かに越えていることくらい、誰でも分かることだ。
(モモソ信仰を取り上げるわけでもない。社は社として残しておく)
どうせ、放っておいても滅びる神なのだ。片隅に存在していたとして、痛くもかゆくもない。
「やってみよう」
と、ニニギは言い、オシヒは頷いた。
縁に控えているツクメも、その痩せた体を更に折り曲げ、賛同の意を示した。
「新月の晩ですかな」
控えていたツクメが、縁から広場に響く声で言った。
ニニギは頷いた。
新月の晩に、モモソ神と交流を持つ儀式を執り行う。
「明後日、です」
ツクメが告げた。
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