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「まあちょっと待ってよバレビア。ちょっと質問なんですけど、この護衛対象の商人達はお姫様のことや襲われる可能性が高いことは知っているんですか?」
「知っているよ。昔から城に可愛がられて成長した商人ばかりさ。今回の件も城に貸しをつくることが出来るならって割と悲壮感だけじゃなくてメリットも感じているみたいだよ?」
「でも、その割には護衛の依頼料が安いですよね?」
「それは彼達も商人だっていうことさ。いくら城に貸しが出来るといっても、赤字になる行商にわざわざでることは出来ないからね。この依頼料でも、赤字にならないギリギリのところで、利益なんてほとんどないはずだよ。護衛の募集人数も多いしね」
「分かりました、この依頼、受けさせてもらいます」
「カズヤさん!?」
「オレ達、王様には結構いろいろ優遇してもらっているだろ?屋敷をもらったり、使用人のみんなの給料まで出してもらってるしさ。だから、何かお礼ができないかなって最近考えていたんだよ」
「だ、だからって……」
「ケイティとフウカはどうする?」
「ご主人様といっしょならどんな依頼でも受けますよ!」
「主様の決められたことなら、お供致します」
「み、皆さん……」
「アルルは最近働いてなかったから強制参加させるか。バレビアは、無理しなくてもいいぞ?屋敷で待ってるか?」
口をプーっと膨らませてバレビアが言った。
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