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「う、うむ……実はだな……岸本殿の国で観光客に人気なカートがあるじゃろ?レースゲームの格好をして街中を乗り回せるあれじゃよ」
それならもちろん知っている。何回か実際に見たこともあるし、最近マスコミに取り上げられたこともあったはずだ。確か危険だとかなんとか。
「ワシな?どうしてもあれに乗ってみたかったんじゃよ。それで地球に顕現して……」
おいまて神様。もうなんとなく分かったぞ。
「いつのまにか一緒に行った孫の女神たちとはぐれてしまってのう?あちこち探している間にうっかり高速道路を逆走してしまったようなんじゃよ……」
マジっすか。
「いやー本当にすまん。しかしのう?あんなに簡単に逆走できる仕組みがいちばん悪いんじ?」
「どう考えてもあんたが悪いんだろうが!」
おっといかん。神様らしき人物にあんた呼ばわりはさすがによくないか。いや、でもどうやらオレはこの爺さん……神様のせいで死んでしまったみたいだし、多少強気にでるくらいはいい気もするな。むしろ強気でいくべきな気がする。
「それで、オレはどうなるんですか?」
「もちろん、すぐに生き返らせるつもりじゃよ」
よかった。それならまあいいか。でも事故処理どうするんだ?神様ここにいるし面倒なことになりそうだ。
「異世界で生き返らせる」
……マジっすか。
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