異世界転生とかマジっすか

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「身分証が無い者は街の中には入れないぞ」  マジっすか。  まあ予想はしていたけどね。魔物もいる異世界だ。このくらいの警備は当然。むしろ素通り出来るようじゃ心配だ。 「オレ達ここに来る途中で魔物に襲われちゃったんですよ。逃げる途中で落としたみたいなんですけど……なんとかなりませんか?」 「食料も失くしてしまったんです。お願いします!」  獣耳美少女ケイティに頼まれたら断れまい?あ、こっちの世界には獣人もいるんだったっけか。 「気の毒だとは思うがそういう訳にはいかないんだ。だれか身元を証明してくれる人と一緒にくるか、地元で身分証を再発行して出直してきてくれ」  うん、真面目ないい門番さんだね。真面目すぎて困るけど。 「ご主人様、この方は犬耳より猫耳のほうがお好きなんでしょうか?」  そういうことではないと思うよケイティ。ちなみにオレは犬耳も猫耳も好きだよ。  確かに門番さんの言うことはもっともで当たり前なのは分かる。でもオレ達は身分証なんて持ってないし後ろ盾や知り合いもいないから、ここで追い返されのは困る。  仕方ない、さっそくアレを使うか。     
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