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 顔が近い。妙に爽やかな笑顔がムカツク。周囲の視線も痛い。気づけよ、バカ。早く立ち去れ。心の声は蓮には届かない。蓮に悪気がないのを知ってるから怖気づいてハッキリと声に出すことが出来ずにいる。  そんな私もきっと悪い。 「うん、もちろん先に帰るけど?」 「待ってたり……」 「しない」 「冷たいなぁ。部活に疲れた僕をいたわって、荷物を持ってやろうとか」 「――絶対に思わないし」
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