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ああ、雨だ。
少年は少し残念そうにさけびました。
けれどもそのむなしいような小さなおたけびは、シクシクと鳴る雨の音にすいこまれてしまったのでした。
少年は、傘をさしていないし、どうやらカッパもタオルも持ってこなかったようでした。
その少年はとほうにくれて、どうしようか考えたあげくに、しかたなく小さなショルダーバッグを頭の上にちょこんと乗せました。それでもそのショルダーバッグが小さすぎるため、あまり効果のないように思えてしまいます。
少年は、うらめしそうに空を見上げてしまいました。
けれども、そのとき気づいたのです。
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