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昼休みが終わり、昼食を終え、春から夏にかけての今の気温と先生の声。昼寝に最適な空間が教室には用意されていた。いつもと同じように眠気と闘いながら板書をする。何回も見た光景。これから何度も見るありきたりな光景だった。 睡魔に負け、机に伏せている人が出てきた頃に僕達の日常は大きく崩れた。 「タタタタタタタタタタタタタタタタタタンッ!」 一瞬何が起きたか分からなかった。 寝ていたクラスメイトは一斉に飛び起き、先生も振り向いた。全員の視線は一点に注がれていた。 そこには五人の死体がいた。一緒に国語の授業を受けていたクラスメイトがそこに倒れているのだ。血まみれで。 あの音は銃声だったのだ。 顔から足まですべて血だらけのクラスメイトはもはや見れるものではない。脳は弾け飛び、眼球はどろりと落ちる。首からはとめどなく鮮血が流れ出る。内蔵は穴だらけの腹から無残に飛び出し、絡まり合いながら虎井に踏まれている。 ―虎井? 五人の死体を見下ろす虎井がすぐ横にいた。いつも兎丸をいじめているよりも冷たい目をしている。それでいて殺人を犯したということへの気分の高揚が表情に表れているなんとも言えない表情であった。 虎井の手にはゲームなどでよく見る連発式のマシンガンがあった。光沢のある鉄製のマシンガンは、僕も手に持ってみたくなるほど魅了的で、五人を射殺したとは思えないほどかっこよかった。 だが、そんなことを考えているうちに虎井はまた撃った。 「タタタタタタタタタタタタタタタタタタンッ!」 「タタタタタタタタタタタタタタタタタタンッ!」 人がみるみるうちに死んでいく。 虎井の周りの人間はもう誰も息をしていない。
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