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私は今まで一度も着たことが無いような、とても綺麗な衣装を着付けられていた。最後に母が、綺麗だよと言ってくれた。
輿に乗せられ運ばれていく時、勝喜が唇を噛み締めながら、私を見送っているのが目に入った。
そして、輿を降りて堤に空いた穴を見たときに、意識が遠のいていた。
次に意識を取り戻した時、息苦しさを感じていた。何も見えず、体の自由がきかない。
ああ、死ぬんだ。と感じていた。
今思い出すと、なんでこんな選択をしたのか思い出せない。一時の感情からなのか、何かに抗いたかったのか、もうわからなかった。
『貴女はよく頑張りました。貴女の思い、叶えましょう』
真っ暗だったはずの所に、広がった光の中に美しい女性が見えた。長い髪に、頭に生えている角のような物を。これが神様なんだと、直感で感じた時、私は眠るように、人生を終えることとなっていた。
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