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次の日、開店準備中のHIDEちゃんのお店に顔を出した。8月のオープンに向けて内装工事をいろんな人が手伝っていた。
その中に創がいるのも計算ずくでのこと。
壁や床の直しを手伝いながらどんどん創との距離を縮めていった。
創に会いたくて毎日通った。
その甲斐があってよく話すようになったし、HIDEちゃん達への差し入れなどを買いに2人でコンビニに行く事も増えた。
いつものように朝方まで工事の手伝いをし、解散をしたあと運転中にメールが来た。
創からだった。
おつかれさま。もう、いえ?
これからあさごはんなんだけど、まだまちのなかにいるならいっしょにどう?
私は家まであと5分の距離にいたが、まだ街中にいると嘘をついた。
つるのかんばんのあたりをあるいてる
と言う。
鶴の看板?あ、川っぷちのあそこかな。
そうだった。
すぐに迎えにいくから待ってて、と返信し、
急いで今来た道を引き返した。
鶴の看板が見えた。
創が川を見ながら煙草を吸っていた。
おまたせ
そう言って創を乗せ、車を走らせた。
朝の4時ということもあって空いてるのはファミリーレストランぐらいしかなかったのでそこでごはんを食べることにした。
主にHIDEちゃんのお店のことなんかを話して時間が過ぎた。
私が、
HIDEちゃんのお店の開店祝い、なんか考えてる?
と聞いたら、
だいたい目星はつけてるけどまだ本決まりではないかな
と言う。
一緒に買いに行かない?
と誘ってみた。
創は
いいね。また迎えにきてくれる?
と。
うん、開店に間に合うように渡したいから今週中にどう?
真波ちゃんはいつがいい?
いつでも
じゃあ、明日は?
いいよ。夕方迎えにいく感じでいい?
うん、じゃあ明日
初めての約束をして、その日は創を家まで送って部屋へ帰った。
嬉しくて眠れなかった。
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