二振り目 怒りの矛先

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「そんな時代は忘れた...俺はもう真田じゃあないんだから」 「そうか...それは残念だ。真田の轟槍・真田斎造にはもう会えぬか...。仕方ない、今の貴殿では物足りぬが私を討つというのなら来るが良い」 「言われなくても!!」 バーサスの二刀がリヤンに襲い掛かる...が。 ガキィン!! という音を立て、バーサスの二刀は宙を舞う。 「..........やはり足りぬな。この程度か」 「くっ、たった一撃...だと!?」 「近藤さん、何の騒ぎですか?」 「総司か...剣の稽古で聞こえなかったか?」 「すみません、少し休息を取っていました」 「そうか、なら良い」 「その真紅の鎧は...バーサスですか?」 「あぁ。この時代のバーサスは刀鍛冶の斎造だ」 「な、あの真田の轟槍と云われた!?」 「そう。しかし、今はこの通り...」 「...はぁ、はぁ、はぁ」 「では、作戦には?」 「使う。しかし、昔の強さならば漆黒をも討ち取れるとは思うが...今の強さではな」 「俺をどうするつもりだ?」 「我らに協力してもらう。漆黒を名乗る『織田信長』を討取らねばならぬのでな」 「アンタの力ならそれは可能では無いのか?」     
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