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四振り目 生きたいと願う場所
「城門前までやって来たが、誰も居ないな」
「確かにこれはおかしいですね。しかし...」
「どうした? 山南」
「..........失礼を」
山南は愛刀赤心沖光を静かに抜刀し『アム』の力を解放する。
..........。
一時の静寂が訪れる。
山南は力を解き帯刀する。
「.....っはぁ、はぁ、はぁ」
「山南、大丈夫か?」
「はい。これは漆黒の罠では無く、土方の策略です」
「土方の?」
「はい、この先には土方だけが居ます」
「そうか...」
近藤勇は門に手を掛け力強く開く。
広い空間に1人中央、座っている土方歳三。
「...やっと来たか。近藤勇...山南、総司、斎藤...は、今は山口だったか? まぁいい。その4人だけでいい、ここに残り俺の相手をしろ」
「土方さん!! どうしてこんな事を? いくら土方さんでも僕たち4人をまとめて相手に出来るはずがない。何を考えているんです?」
「総司...餓鬼のお前には分からない。いいから言う通りにしろ...そこの二刀提げてる奴はこのまま進め。言う通りにしなければ、ここで終わらせる」
気づけば回りを他の新撰組が囲んでいた。
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