警視庁第十九課 『七人目の大罪人』

3/49
前へ
/49ページ
次へ
「雨やなぁ」  もう一人、部屋の奥のほうから声が聞こえる。  少し伸びた黒髪を後ろで結び、関西弁で喋る男性。 「ねえ、翔大(しょうた)。雨って好き?」  最初の男性が、翔大に話しかける。 「好きでも嫌いでもない。ただ『雨やなぁ』って思うだけや」 「翔大って、意外に現実主義なんだね」  最初の男性、明烏(あけがらす)遊星(ゆうせい)がそう言った。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加