警視庁第十九課 『七人目の大罪人』

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 急に、湊人の上着に入った携帯電話が振動し、湊人は席を立った。 「もしもし、森嶋です。ああ、下谷(しもや)か。何だ」  最初は相槌を打っていた湊人だが、段々それが少なくなっていく。  そして最後には、一言も発さなくなった。 「ありがとう、知らせてくれて。もう切るぞ。ああ、大丈夫だ。じゃあな」  湊人は電話を切り、悲痛な面持ちで元いた席に戻る。 「電話、小晴(こはる)ちゃんから? 内容は何だったの」  コーヒーを啜りながら、遊星は怪訝そうな顔で湊人に尋ねる。  湊人は遊星の目をまっすぐ見ながら、ゆっくりと告げた。 「あの事件はまだ、終わっていなかったんだ」
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