警視庁第十九課 『七人目の大罪人』

8/49
前へ
/49ページ
次へ
 三人は――三人とも話は聞いていたのだが――視線を落とした。  それが夢であって欲しい、嘘であってほしい。  だがそれは、紛れもない現実なのだ。  第十九課のチーフ、布井祐一は、昨日の夕方に行方をくらました。  全ては防犯カメラに映っていた。  居酒屋を出て、おぼつかない足取りで道を行く布井。  彼の隣に、黒い乗用車がすっと近寄る。  次の瞬間、布井は乗用車の中に連れ込まれた。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加