異本 生命のゼンマイ

生命のゼンマイ

　本日はつまらないお話にお付き合いいただきたく、宜しくお願い申し上げます。
　わたくしたちが暮らしておりますこの世には、さまざまな人がおります。慾欲深い人、根性のひん曲がっている人、言ってることが玉虫のごとく変わる人、なんやら碌でもないのばかりですが、それはおくと致しまして、神さまの世界もまたいろいろなタイプの神さま方がいらっしゃいます。
　日本だけでも八百万(やおよろず)と申しますので、推して知るべしなのでございますが、他にもキリスト教にはキリスト教の神さまが、イスラムにはイスラムの神さまがおられます。
　あるいはゲームや異世界ファンタジーでよく出てくるカッコいい名前は、ゲルマンや北欧の神話からの拝借が多いそうで。ソルやワルキューレあたりはお馴染みなのではないでしょうか。
　それにギリシャ神話やローマ神話の神さまたちでしたら、ずっと早くから紹介されておりますので、ご芳名は日本語のカタカナ言葉となっております。ゼウス、エロス、ミューズ、ポセイドン、バッカス、プルートーなどなどその他大勢といったところでしょうか。こうした方々は、もしかすると我らがタケミカヅチノミコトやヒコホホデミノミコトより世間の耳に親しくなっているかも知れません。