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拓真の実家に住んでいる期間
拓真のお母さんとしょっちゅう2人で晩酌をして
拓真の生い立ちを聞かされた。
小学生でお父さんを失って
寂しい思いをしてきた事。
高校途中まで常に成績は学年トップだったけど
クラブ通いする様になって荒れた事。
クラブ通いを辞めてからは
パチンコにハマって何百万と借金を作ってきた事。
それをお母さんが払っていた事。
その借金のせいで実家暮らしをしていた事。
そして今はお母さんにお金を返していってる事。
いつも彼女そっちのけで
彼女達を怒らせてばかりいた事。
女を取っかえ引っ変えしていた事。
「こんなに女の子大事にしてるの桜ちゃんが初めてよ!桜ちゃんと出逢ってから180度変わったもん。もっと早く出逢ってたらよかったのにね~!そしたら借金もしてなかったんじゃない?って拓真に言ったら、俺もそう思うだって!アハハ!!本当に桜ちゃんの事大好きなのよね~」
という言葉も頂いた。
時にはお母さんが目に涙を溜めながら
「桜ちゃんには本当に感謝してる。バカだった拓真を変えてくれてありがとう。」と言われ
その言葉が心に重く響いた。
拓真を大事にしよう。
愛をいっぱいあげよう。
一緒に幸せになろう。
そう思った。
今思えば
トントン拍子で話が上手く進んで
拓真のお母さんに言われた言葉もあって
その気になってしまってた。
人はそう簡単に変わらない。
この時が幸せの絶頂期だったのかもしれない。
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